アマカン講談師の講談的ひとりごと

講談と講談師について、アマチュア講談師が気ままに語ります。

第十四席 高岡講談会から佐野の講談会の不思議なご縁

平成15年に始めた高岡講談会、
回を重ねて、昨年10回という節目の回を終えました。

始めた時は、続くとか続かないとか考えていませんでしたが、
毎年やっているうちにここまで来たー
ということです。


これ、当たり前のことなんですよね。
続けていれば積み重なっていく、
そういう当たり前のことで。

逆に、これっていつまで続くんだ?
続けるんだ?
と最近思うようになっちゃったくらいです。

始めた時は、40代
そして、再来年の回の時期には
60代に突入しているわけです。

いらして下さっている皆さんも10年は年を重ねられたわけです。

いつも手伝ってくれる同期も10歳は歳をとった訳で、
ま、続けるということはそういうことです〜
どういうことなのかよくわかりませんがー。

高岡講談会を開いたことがきっかけで、
高岡のイベントに何回か呼んでいただきました。

本当にありがたいことですが、
一度面白いことがありました。

佐野というところがあるんですが、
その佐野の町内会が主催された会にお呼びいただい時のことです。

あれは、雪が積もっていたのを見たのを記憶しているので、
1月か2月のことだったと思います。

会場である公民館の館長室で、
話の接ぎ穂に館長さんに、
「佐野って、どうして佐野っていうんですか」と伺った時に
館長さん、

「よう、聞いてくれたった❗️」と
佐野という地名の由来の話を始められたんです。

その話を聞いてびっくり❗️
なんと、講談で最初に勉強するネタ
「鉢の木」に登場する佐野源左衛門に
所縁のある土地だからとおっしゃるではありませんか❗️

佐野源左衛門終焉の地があるとおっしゃるではありませんか❗️

そして、私が講談をずっと習っている師匠の出身地が
「ここぞ、佐野源左衛門所縁の地」と言う栃木県佐野市なのです。

もちろん、「鉢の木」のネタもお持ちです。

館長さんにそういう話をしたところ、
「そんなら、是非、佐野のお寺で、
その佐野源左衛門にまつわる講談やってください!」
と言われたのです。

あの時、なんとなく
「佐野って、どうして佐野っていうんですか?」と聞かなかったら、
決して開かれなかったお寺での講談会です。

その当時の館長さんのNさんと、
たまたま高校の大先輩であることがわかったUさんのおかげで
講談会を開いたお寺 西養寺(サイヨウジ)の本堂に
たくさんのお客様が集まってくださいました。

「鉢の木」は、一度聴いただけではわかりにくい箇所もあり、
また、佐野源左衛門が鎌倉まで駆けつける道中の描写〜
というか、ダダダと言い立てるところなど、

講談を聴き慣れていない人には
ちょっと難しい講談ではありますが、

途中さりげない解説を挟みながら、先生、読んでました。

お客様の反応も上々で、
私たちは、
佐野源左衛門の末裔の方たちと記念写真を撮って
改めて不思議なご縁に感謝した訳です。

本日のところは、

「高岡講談会から佐野の講談会の不思議なご縁」という一席、これをもって読み終わりと致します。