アマカン講談師の講談的ひとりごと

講談と講談師について、アマチュア講談師が気ままに語ります。

第一席 「アマカン講談師、講談との出会いの一席」

皆さま、こちらのブログにお運びいただきまして、ありがとうございます。

私は、アラカンの講談師でございます。

アラカン、還暦間近。
そして、アマチュア。

アラカンのアマチュア。

「アマカン講談師」 と名乗ることに致しました。

 徒然なるままに、講談的ひとりごとを綴ってまいります。

よろしかったら、お付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。

講談師というと、好男子と間違われる方がいらっしゃいます。

「好男子?あなた、ちゃんと女に見えますよ」
と言われたこともあるくらいで(笑)

こんなこともございました。

「講談が好きなんですよー」と言ったら、

「こうだん住宅
いいですよねー」と
真顔で言われた時があるんです。

講談師と好男子
講談と公団

日本語は同音異義語が多いから仕方がないものの、
趣味の話をしている時に、
いきなり、公団住宅の話、
あまりしないと思うんですがー。

それほど、知られていない講談師、そして講談。

日本の伝統話芸でありながら、
今や、知らない日本人が、
多分、過半数と思われる講談。

世の中に、
「あってもなくてもいいようなもの」って
あるでしょう?

もしかしたら、
今の日本人には、講談というものは
「あってもなくてもいいようなもの」
どころか、

「なくてもなくてもいいようなもの」(笑)
になっているのかもしれません。

そんなことを言っている私も、
平成14年の9月までは、
講談師なんて、講談なんて、その存在すら気にとめたこともなかったのでございます。


今を遡りますこと、15年前のことでございます。

私には、息子と娘がおりますが、
その頃まだ中学1年生だった息子が、
将棋が大好きで、週末になると将棋道場に通っておりました。

ある一日のこと
「お母さん、全国レベルの人たちが指しているとこに行ってみたい」

将棋の雑誌で探してみたら
御徒町の駅前に
「御徒町将棋センター 」というところがある。

2人で電車で出かけました。

なるほど、JR御徒町駅の真ん前のビルに
御徒町将棋センター、ありました。本当に駅前。

息子をそこにおいて、
私はどこかで時間を潰そうと御徒町界隈をフラフラしていたわけでございます。

将棋道場というところは、
一度入ると、短くても3時間は居ついてしまうところでございますから、
将棋に興味のない私は、とてもそこでは待っていられません。

「喫茶店にでも入って寝てるかなー」
と思っていたら、後ろから聞こえてまいりましたのが、

「寄席、いかがですか〜」という呼び声!

寄席には全く興味もなかった私が何気なく振り返ると
「割引 1000円」
という看板が立っております。

「1000円? 喫茶店でコーヒー飲んでケーキ食べて、またコーヒーおかわりして〜
なんてやってたら、1000円オーバーしちゃうじゃん。
同じ寝るなら、ここで寝よう」

そう思ってトントンと階段を上り、
上野広小路亭という寄席に初めて入ったわけです。

その日は、寄席とはいうものの
女流講談師の講談会が開かれておりました。

一番後ろ右隅の席で寝ようと座りました。

高座に目をやると、講談師が出て来て、パンパンと白い棒(張扇(ハリオウギ))
を叩いて講談が始まりました。

さ、寝るぞーと思っていた私でしたが、講談が進んで行くうちに
寝るどころか、講談の世界にグイグイ引き込まれていってしまったのです。

そして、
「世の中にこんなものがあったのか⁉️
えー⁉️今までなんで一度も聞いたことがなかったんだー⁉️
えー⁉️ちょっとー⁉️
これ、すごいじゃん‼️
絶対にやってみたい‼️」と
思ってしまったのです。

そして、その頃、小学校でやっていた
本の読み聞かせの時間にも、そのうち、この講談とやらを
やってみたいもんだと思ったのです。

そして、今、その時に思った通り、小学校や中学校で講談をやるようになっています。

世の中にあってもなくてもいいようなもの〜
と思われているかもしれない講談

でも、私にとっては、
御徒町将棋センターに息子を連れて行ったその日から
「なくてはならないもの」になったのでございます!

このあと、また講談、講談師との関わりの中で
いろいろなことがあるわけでございますが、この続きはまた
次の回で申し上げることと致します!

本日のところは、
「アマカン講談師、講談との出会いの一席」
これをもって読み終わりと致します。