アマカン講談師の講談的ひとりごと

講談と講談師について、アマチュア講談師が気ままに語ります。

第十席 「小学校で講談の授業始めました、おかげさまで」

息子の小学校で講談を読み始めた先に
いろいろな出会いが待っていました。

私の講談が結構面白いらしいということで、
読み聞かせグループのお母さんが音頭をとって、
小学校のランチルームで、
お母さんたちに講談を聞いて頂きました。

そこに、
違う小学校の読み聞かせグループの方もいらしていたんです。

読み聞かせグループ、小学校にたくさんありますし、
小学校の垣根を越えて仲良くなる方も多いんです。

その、別の小学校からいらしたお母さんが
「あのー、うちの小学校でも子どもたちに講談を
聞かせていただくことは出来ませんか」

驚きました。

まさか、そんなことを言われるなんて思いもしなかったので、
一瞬戸惑いましたが、

「ありがとうございます!
お聞きいただければ嬉しいです。
いつ伺えばよろしいでしょうか?」

彼女は、校長先生に確認してみると言ってくれました。


しばらくして連絡があり、
なんと!
校長先生が、授業の一環としてやって欲しいと
仰っている。

大丈夫ですか?と言われたのです。

つまり、小学校の1時間の授業、まるまる45分を
自分の好きなように講談を含めて組み立ててください
ということなんです。

私は、心の中で、
よし!やってみよう!がんばる!と叫びました。

小学校、朝の短い時間の読み聞かせで講談をやるのもいいけれど、
たっぷりと聞いてもらうのも楽しいに決まっている。

クラスは、五年生と六年生の全クラス。
確か、その年は合わせて8クラスあったような気がします。

もちろん
一日では出来ませんから、
二日に分けてやる訳です。

この年から、なんと今年で10年間、
その小学校にお呼びいただいていますが、
時には給食をはさむこともあり、
午前中の四時間をぶっ通しでやることもあり、

いずれにしろ、何時間も喋りっぱなしなんです。

昔、講談を始める前は、
すぐに声が出なくなっていたんですが、
講談を始めてからは、そういうことがなくなっていたー。

気がついたら、声が出なくなるということが
なくなっていたんです。

よく聞かれるんです。
「講談のために発声練習してるんですよね」って。

これが、全くそういうことやっていない講談師の先生に習っているものですから、
私も、発声練習を全くやったことがないんです。

しかし、続けることというのはすごいことですよね。

あんなに、すぐに声が出なくなっていたのに、
今では、四時間の講談の授業の後でも全く大丈夫、
普通に声が出ます。

声帯も筋肉という話を聞いたことがありますから、
講談を続けたおかげで、声帯も鍛えられたのでしょう〜

小学校での連続講談授業で、そのことに気がつきました。


小学生にも講談授業を45分やるための大切なこと
それは、最初のつかみです。

これは、結構自信がある!
と言ってしまいましょうー(笑)

自分の名前をネタにしてクイズにしてしまう
みんな答えたくて真剣になる

その空気感を確認してから、
講談に入っていく訳です。

そして、
45分、どう進めるかは、また次回の続きと致しまして、

本日のところは、
「小学校で講談の授業始めました、おかげさまで」
と題しました一席、これをもって読み終わりと致します。