アマカン講談師の講談的ひとりごと

講談と講談師について、アマチュア講談師が気ままに語ります。

第十六席 講談のお仲間

私のように、趣味で講談をやっている人たちは、
まあまあいらっしゃいます。

まあまあ と申しますのは、
落語の愛好家〜
一応、プロではなく落語に取り組んでいる方をこう呼ぶとして〜

落語の愛好家よりも講談の愛好家が
かなり少ないということです。


講談を始めた頃、
そんな講談好きなお仲間、講談の愛好家、

そんな方のお宅にお邪魔して、
なんと、お互いに講談の稽古をしたことがありました‼️

この文章を書いていて、いきなり思い出しました‼️

うちから決して近くはないその方のうちまで行き、
駅に迎えにきて下さったその方の車でお宅に伺いました。

とても素敵なお宅で、
リビングも広く、窓が大きくて明るい!!

畳の部屋ではなかったので、椅子に座って
テーブルを釈台の代わりにして、
それぞれが講談を読み、
相手の講談について批評する。

これがすごく楽しかったんですー。

講談というのは、
人前で読むのが一番勉強になるんです。

自分一人で、ブツブツを100回やるより
人前で1回、

この方が、全然効果があります。

以前、寄席で、ある噺家さんが
「壁に向かって稽古するよりね、
こうやって、生き物の前でやるのが、
本当に稽古になるんです(笑)」
と言っていたのが今でも忘れられません。


リビングで一緒に稽古をしたお仲間の方とは
最近お会いしていませんが、講談を始めて間もなかった頃だったので、
たくさん刺激をいただきました。

講談を続けていく中で、
同じように講談を好きな人が周りにいるというのは
実はかなりのプラスになっていたと、今にして思います。

講談は、一人でやるピンの芸ですから、
結局は自分を信じて、自分で頑張っていくしかないし、

そもそも、
そういう風にやっていくことが好きな人が
講談をやっている〜〜
ような気がします。

そういう人が講談を続けているー

そういう人の一人、
Tさんは、最近 定年退職なさり、今や講談三昧。

本当に講談しかやることない・・・
いや、ご本人は、
まだ働いていらっしゃる奥様を助けるべく、
お料理したり、掃除をしたり・・・

と仰ってます。

定年退職なさってから、
ご自分のお住まいの近くで
地域寄席を立ち上げて、
もう何回かなさっています。

私もお呼びいただき、出させていただいたことがあります。

ご常連のお客様もかなりいらして、
後ろの方では、奥様が録画担当

DVDも送っていただいて〜
定年退職後、やることなくて困ってるーという感じは全くなし‼️

講談は、続けていけば
上手になるのはもちろん、
味が出てきますから、

ずっとTさんの講談を聞いてきた私のような仲間にも、
とても励みになるわけです。

自分の未来の姿(そんな未来じゃない(笑))に
ワクワクして、
そしてまた思うのは、
講談に出会ってよかった
講談があってよかった
ということです。

いろいろ気づかせてくれる講談のお仲間に感謝!
本日のところは、「講談のお仲間」と題しました一席、これをもって読み終わりと致します。